引き続きオールドバグリーネタです。
一言で「オールド」と言っても、
年代によって、色々と違いがありますし、
バルサルアーゆえに個体差があります。
1個1個、マジマジと観察していると
いろいろと見えてくるものがあって、
それもまた楽しいものです。
「オールド」ってだけで
いまいち興味が湧かない方もいるかもですが、
コレクション向けのものとして見るのではなく、
そこにあるルアーとしての本質を探るべく、
色んな角度から見て、考え、勉強するのも
ルアーの楽しみ方の一つだと思います。
ハンドメイドする立場から見たら、
感心させられることだらけですよ(^^)
まずこちらのBB3。
ノーズが尖ったタイプは初期のものの証だと思いますが、
使うにあたっては、コートが薄いというところが
一番重要と思われます。
ラインアイとリップの付け根で「V」字が
出来ているのは、ゴミが絡み易いデメリットがありますが、
このBB3は主にウッド・ロック系のハードカバーに対して使うクランクなので、
そこまで問題にならないと思われます。
ラインアイが真鍮製で割と長く伸びているのは、
指で押すだけでトゥルーチューンが簡単にできるためだと
思われます。
動きはややロールが混じるものの、
回避するのに十分なウォブリングを披露してくれます。
浮力も高く、カバークランクとして
アメリカの第一線で活躍してきたという話は納得です。
ちなみにコンディションの悪い方は
反対面がここまで痛んでいます。
これは萌えます…じゃなかった燃えますね!
これをアリエスのムウ(by 聖闘士星矢)の境地で
ピカピカのBB3に復元することが、楽しみでしかたないです♪
え〜っとまず「血」が必要なんだっけ??
それはさておき、
同じBB3でもこちらは少し違います。
年代とかは分かりませんが、
少しずんぐりした感じです。
テールも少し太い気が。
フックハンガーがヨコアイになってます。
もっと後の時代のBB3なんですかね。
リップ回りを見ると修復の痕があるので、
それを期に全体をコーティングし直したのかもしれません。
持つと重量感があります。
ウレタンやエポキシによるコートの重量が乗っかっているからだと
思われます。
しかもこのリップのスロット角度はやや水平寄りになっていて、
動きを抑えるために意図してそうしたのか、失敗してそうなったのか、
今となっては知る術はありません。
ちなみにバルサクランクの破損箇所としては、
リップ回りって割と多いところで、
私も何度か修理させていただいています。
今作っているMBクランクはここの強度は
ある程度強度の向上を図っています。
あとBB3のボリューム感ですが、
石名さんとこの「貫(や爆)」に近いボリューム感です。
お次はBB2。
こちらもリップ回りに修復の痕が見られるのと、
同じように再度コーティングされたような形跡があります。
よって、ちょっと重いです。
この修復方法は強度があがりますが、
Bシリーズの利点を無にしてしまうものなので、
できれば、より軽く仕上げたいところです。
そしてこのカラーはWECのクラシカルチャートと似ているんですが、
はやりバグリーが元祖なんですかね。
好きなカラーです(^^)
さらにこちらのBB2。
奇抜なリペイントがされたもので、
ストライクドットなんか目玉化されてます。
どういう意図でこのカラーになったかはわかりませんが、
何か、いろんなことを想像させられて面白いですよね。
これは見ての通り、リップが少し変わっています。
いわゆる「クサビ型」のリップが付いていて、
初期の一時だけ採用されていたものらしいです。
トゥルーチューンによってかなり曲げられたアイが
気になります。
で、その原因を探ってみたりするのも結構楽しいです(^^)
この場合はリップは適正に付けられていますし、
ウエイトのズレも無さそう。
原因は多分背中の造形の歪みかな?
向かって右側が少し削られている感じ。
(もしくは左側が盛り上がり過ぎ)
そこら辺も修復しながら、
リペイントしていきたいと思います。
最後にバスカラーのKB2とKB1。
キラーBって私の馴染みのあるのが
ラウンドリップのタイプなので、
オールドのスクエアリップものは
すごく新鮮に見えます。
見慣れていないせいか、パッと見キラーBに見えない…。
私のオールドの見地の浅さを思い知りました(^^;)
同じスクエアリップでも
Bシリーズに比べてナローなのと、
ボディーも同様に細くなっているのが、
キラーBってことで頭の中で整理しました(笑)
これは普通に修復するだけで、
そのまま使えそうですが、
やっぱりリペントしちゃおうかな〜。
色々悩むのもまた楽しい(^^)
これらは最適な剥離方法を考えながら、
3月中に仕上げて、春から実釣投入したいと思います!
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